ペルソナを設定して、お客さんは絞った方がいいって聞いたのですが……これってどんな業種でもそうなんですか？

確かに「“１人”のお客さん像」を決める、ペルソナ設定は現代マーケティングの基本になっていますね

でも絞ったりしたら、もったいなくないですか？

その真逆ですよ！絞ることにはメリットがあるんです。ペルソナ設定について、しっかり学んでいきましょう！

よろしくお願いします〜！

そもそもペルソナとは？

ペルソナって、「ターゲット」とは違うんですか？

それは、特に混同しやすい言葉ですね！ペルソナ設定の話に入る前に、まず「ペルソナ」という言葉について正しく理解していきましょう。

サービス・商品の対象になるお客さんを指す言葉として、ターゲットという言葉もあります。

「これらをどう使い分けるのか」をまずは学んでいきましょう。

ターゲットとは

ターゲットは、お客さんをグループ化したもので、

• 働く40代女性
• 肩こりに悩まされる在宅ワーカー
• 受験生

というざっくりとした「属性」を指します。

買った人に「××な人！」と呼びかけて、大多数の人が手を挙げる“くくり”ということですね。

ペルソナとは

ペルソナは、簡単に言えば「ターゲット内の１人」を指す言葉です。

例えば「働く40代女性」というグループの中にも

• 数学教師で、子どもが３人いる林ミカさん（48歳）
• 夫婦で美容室を経営していて、子どもはいない小倉ケイコさん（42歳）
• 子どもが１人いて、パートタイムで働く田所アユミさん（46歳）

など、「個人」の存在がありますね。（上記は架空の人物です）

お客さんの中でも、特に「典型的なお客さん像」がペルソナ設定と呼ばれるものです。

まだお客さんがいない、という方もどんな人が集まってきそうか想像してみてくださいね。

実在するかしないかは関係なく、典型的＝「そういう人いそう！」という設定がキーです！

設定方法について詳しくは後述しますね。

なぜペルソナが重要と言われるのか？

そんなに詳細な設定、いつ役に立つんですか？

「リアルなお客さん像（ペルソナ）」を想像することで、集客やサービスの満足度向上に役立てることができますよ。

サービス満足度をあげる

ざっくりとしたターゲット設定ではなく、リアルな個人を描くからこそサービスを買ったときのシミュレーションがしやすくなります。

例えば「働く40代女性に向けた美容サービス」で考えてみましょう。

「忙しそうだから、時短テクが喜ばれそうかな」という感じのことは見えてきますが、幅が広すぎて少し考えにくさを感じませんか？

では「数学教師で子どもが３人いる林ミカさんが満足する美容サービス」と考えてみましょう。

• 自分のことにあまりお金が使えないかもしれない
• 子どものこと、仕事のこと、一日で考えることが山積みで大変そうだな
• オシャレよりも動きやすさを優先してそうだ

など、より具体的な悩みや欲求が見えやすくなったのではないでしょうか。

このように、具体的なお客さん設定（ペルソナ）は、あなたの発想を広げることにも繋がるのです。

集客効率をあげる

前項同様に、お客さんがあなたのサービスを買うまでのシミュレーションにもペルソナ設定は役立ちます。

例えば、あなたのサービスを買うためには、お客さんがまずサービスを「知る」必要がありますよね。

ではどうやって知ってもらうことができるでしょうか？

「数学教師で子どもが３人いる林ミカさん」は、子どもとYouTubeを一緒に見ているかもしれない。

「夫婦で美容室を経営していて子どもはいない小倉ケイコさん」は、オシャレ好きだからInstagramをチェックしているかもしれない。

そんな風に「普段何を見ているのか？」という想像ができるので、適切な集客ツールを選ぶことにもペルソナ設定が役立つのです。

お客さんの心を掴む文章になる

あなたの文章を魅力的にし、集客効果を上げるためにもペルソナ設定はとても重要です。

集客のための打ち手には、以下のようなものがありますね。

• ブログを書く
• YouTubeで動画配信する
• FacebookやTwitterをやる
• チラシを配る
• 広告を出す

どんな媒体だとしても「ペルソナ設定のある言葉」がお客さんの心を掴むために必要です。

具体的な話のメリット

例えば、以下３つの文章を比べてみてください。

一番イメージしやすい言葉は、「C：繰り返すあごニキビに悩まされている方へ」だったのではないでしょうか。

具体的な言葉は、当てはまる人へのパワーが強いのはもちろんですが、当てはまらない人にも、自分の場合を想像させる力を持っています。

抽象的な表現が多い文章というのは、頭を使う文章とも言えます。

頭を使う文章は読みにくいので、広く当てたつもりの「B：肌悩みが多い方へ」は読まれにくいのです。

なので、SNS投稿やブログ、広告などは、ペルソナを設定し、具体性を持たせることでお客さんを魅了する文章になるのです。

当てはまらない人を逃してしまう？

うーん。でもやっぱり「ニキビ直します」だけだと、他の肌悩み……例えば「乾燥肌の人」を取りこぼしてしまいませんか？

そもそも１つの文章で、万人が理解、共感するのはムリがあるんですよ。特に申込ページや広告の文章は「営業」と同じですから、「１人の営業マンが一方的に喋って、買ってもらう」ようなもの。ね？難しい理由がわかるでしょ

手段とやり方は違うけど、確かにやってることは「営業」ですね！

もちろん「ニキビ治るよ」と「乾燥肌治るよ」の話を絶対に混ぜてはいけないという話ではないですが、タイトルやキャッチコピーなど、長く見せられない場面はどちらかに絞る勇気を持ちましょう。

ペルソナの設定方法

うーん、じゃあ私のサービスで満足してくれそうなお客さんを想像すると……30歳くらいの女性で、美意識が高くて、なるべく言うこと聞いてくれる優しい心の方でー

……ストップストップ！それだとなんか「都合のいいお客さん像」になってませんか？

成果が出やすいお客さんって、考えてしまいました……

ペルソナはあくまでも、「現実に存在しそう感」のある人物像を描くことが大事ですよ。

「ペルソナ設定」について、「理想のお客様」と表現する場合があります。

「理想のお客様を設定する」というのは、お客さんを選ばずにビジネスに疲れてしまっている人のための処方箋でした。

ですが、段々「理想のお客様」という言葉だけがひとり歩きし、ペルソナ設定さえすればビジネスうまくいくみたいな勘違いが蔓延してしまったのです。

ここでは、「基本のペルソナ設定方法」と「間違いがちなペルソナ像」について学び、適切なペルソナを設定していきましょう。

ペルソナ設定の３ステップ

まずは基本のペルソナ設定の考え方です。

お客さんを設定し始める前に、自分のサービス・商品は何ができるのかを把握することが大切ですよ。

１）自分の商品／サービスの特徴を書き出す。

どんなお仕事されてるんですか？

私は、ボディメイクの仕事をしています。全ての日本女性の立ち姿を美しくしたいです〜

いいですね！特に得意なボディメイクのジャンルとかありますか？

私自身も悩んでいた下半身痩せ、二の腕痩せ、下腹痩せとかが得意ですよ♪

OK！他にやり方が珍しいとか、特殊な何かを使っているとか、とにかく特徴を書き出してみましょう！

なるほど〜！だったら、スキマ時間メニューが豊富です！

ペルソナを決める前に、自分のサービスを良く理解することが大切です。

今までペルソナだと思っていた人とは違う方が、求められる可能性もあります。

「誰が買うか」を考える前に、あなたが何ができるか、商品にどんな特徴があるかを書き出しましょう。

２）ターゲットを設定する

ペルソナの話をしてきましたが、まずはターゲットから決めることが大切です。

いきなりペルソナを設定すると、応用しづらくなります。

サービスの特徴を見回し、どんな人が欲しがるか「仮説」を立てます。

以下の２つのポイントを押さえて、ターゲットを設定してみましょう。

①　属性（年代、性別、立場）

②　あなたのサービスに関する知識・情報レベル

①　30代、女性、会社員
②　脚のむくみがケアしてもとれない人
とかですかね？

バッチリです！

３）ペルソナのプロフィールを書く

ターゲットの枠に入る「１人の人物像」を描いていきます。

なるべく特殊な例を避け、誰かに聞いたときに「そんな感じの友だちいるよ」と言ってもらえるレベルの、現実的なお客さん像を描くのがコツです。

小さい頃、プロフィール帳を書くとか流行りませんでしたか？そんな感じにプロフィールを書いていきましょう。

懐かしいです〜！こんな感じでしょうか？

いい感じです！このペルソナを集客できるように、日々の発信や申込ページ、広告などをそろえていきましょう！

間違いがちなペルソナ像

ペルソナ設定は、ただ決めれば良いわけでなく、ペルソナ設定から「リアルなシミュレーション」をすることが目的です。

「しっかり結果出してくれる、いい人に来てほしいな♪」という、よこしまな願望を実現するためのものではありません。

ここでは、間違いがちなペルソナ設定を学び、自分のペルソナ設定が正しくできているかをチェックしていきましょう。

①　白馬の王子様過ぎる

ペルソナ設定を「理想のお客様」と考えたときに、間違いやすいパターンです。

・年収が高い

・とにかくやる気に満ち溢れている

・私の言うことは、疑わずに行動してくれる

などなど、自分にとって「都合のいいお客さん」設定になっていたら要注意です。

②　レアケース過ぎる

いくらペルソナ設定をしたとしても、あなたが集客する場所が日本ならば、ざっくりと1.2億人が上限。

例えば、基本的に年収が高くなればなるほど、その人口は少ないですね？

また、面倒くさがりな人より、何事もきちんとこなす人が少ないでしょう。

こんな風に「少ない」と予想されるケースが掛け合わさると、「リアルなシミュレーション」とはかけ離れてしまいます。

いくら友だちの中にいる、あるいはお客さんの中にいるとしても、稀なケースをペルソナにするのは避けましょう。

③　絞りきれていない

30代女性、アラフォー、子持ち……など、ペルソナ設定に「幅のある表現」は、残っていませんか？

絞ることに抵抗感がある方ほど、陥りがちなポイントです。

でも安心してください。

どれだけ絞ってメッセージを発していても、多種多様なお客さんが来てくれるのが現実です。

私たち広げ屋の動画講座も、「かわいいもの好きな女性」にと向けてデザイナーの「さや」がデザインしていますが、男性が購入することもあります。

ペルソナはあくまでもシミュレーションであり、それ以外の人が集まることが集客の失敗ではありません。

もちろん、「全然違う人ばかり集まる！」という場合は、見直す必要がありますけどね^^;

④　来てくれても嬉しくない

ペルソナ設定は、お客さんを選り好みするための方法ではありませんが、来て欲しくないお客さん像を選ぶドM行為はやめましょう。

サービス内容的に対応できても、あなたの心身が疲弊するようなお客さんをわざわざモデルケースとして選ぶ必要はありません。

⑤　「買ってくれそう」を基準に選ばない

例えば、美容サービスだから美意識の高い人、と安易に決めるのは危険です。

美意識が高いということは、多くのものを見てきているので比較されやすい、ということ。

もちろん、比較されたところで勝ち抜ける独自性や希少性、価格の安さなどがあるならば、問題はありません。

ただし個人事業では、提供できる数に限りがあるので、値段の安さ勝負をかけることはオススメできません。

詳しくは、動画講座「高額でも適正価格になる値付けテク」をご覧ください。

いちばんやさしいペルソナ設定

ペルソナ設定は、「リアルなシミュレーション」をすることが目的なので、あなたが「想像しやすい、共感できるお客さん像」である方が良いです。

まだ個人で始めていなくて、どんな人をペルソナとして設定すべきか決めきれない場合は、「過去の自分」を設定するという方法があります。

自分のことですから、よりリアルに語ることができるのはずです。

ただし、「過去の自分」でうまく行かないケースもあるので、過去の自分に設定しようと考える方は、こちらの記事も参考にしてみてくださいね！

ペルソナ設定のQ&A

ここからは、ペルソナ設定でよくある質問にお答えします！

これから独立するのですが、最初から決めておく必要がありますか？

誰に売れるかわからないし、まずは色々広く当ててみて、反応が良かった人を選ぶのではダメですか？

仮に「誰に売れるか試す」としても、１つずつ売れると思うターゲット、ペルソナの仮説を立てることが大切です。

どんな人になら売れるのか、街を歩く、本屋、服屋、スーパーなどを見て歩き、今のトレンドを感じる。

世の中を観察して、誰があなたの商品・サービスを知ったら、欲しいと思うのか、仮説を立てて、検証していくという流れが大切ですよ！

現状もほとんどお客さんが来ないんですが、絞ったら余計に来なくなりませんか？

お客さんを絞るってたくさん集客できる人がやることじゃないんですか？

ペルソナ設定は、あくまでもリアルなシミュレーションのためにやるので、来たお客さんを選別しろって話じゃないですよ。もちろん、関わりたくない人だったら、断ったほうが良いですけど（笑）

お客さんを絞るといっても、入場制限をするわけではありません。

モデルケース＝ペルソナを描くことで、あなたの集客シミュレーションをするのが目的です。

もし、ペルソナを描いても集客がうまく行かないとしたら、別のところに問題が隠れているかもしれません。

集客のセルフチェックはぜひ広げ屋の動画講座「見直しテク」をご活用くださいね！

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