PDCAとは
PDCAと言うのは
- PLAN(計画)
- DO(実行)
- CHECK(検証)
- ACTION(改善)
の4つの頭文字をとった言葉。
これらを、繰り返していくことから「PDCAサイクル」とも呼ばれます。
発祥は第二次世界大戦後で、アメリカのコンサルタント(エドワーズ・デミング)の講演を元に「日本科学技術連盟」が提唱し始めた、とされています。
PDCAは目標達成のための手法
PDCAは、
- 部品の製造などの繰り返される業務の効率化、品質の向上
- 業務における危険の予測、対策など
元々は「品質管理」「業務効率化」のための手法として始まりました。
現在は、PDCAは、広く「目標達成」のためのフレームワークとして活用されています。
簡単に言えば、夏休みの宿題はいつまでにやろうって「計画」立てて、夏休みの間に「実行」する……って感じです。
フリーランスや個人事業主の仕事はPDCAで管理しよう!
PDCAは、自分で行動や仕事量をコントロールしなければならないフリーランスや個人事業主にとって、必須の考え方なのです!
「目標達成」という意味で、英語の習得などの「学習」や「仕事術」としてあらゆる方面で応用され、色んな本が出ています。
逆に言えば、大切なことなのに多くの人ができていない。だから、本がたくさん売られているわけですね。
起業家や経営者は、PDCAの考えがないと綱渡り営業をし続けることになります。
「今月は良かったけど……来月はどうだろう……」
こんな状態で居続けるのは怖くないですか?
PDCAをちゃんと行うことで、現状を把握し、改善ポイントを見つけて、目標に近づく行為です。
なので、これを続けていくと、今月よりは来月、来月よりは再来月と、どんどん良くなっていくのです。
漠然とした不安を抱えている人こそ、身につけるべきマスト能力ですね。
仕事ができない人は「PPAP」か「DDDD」
PDCAがない人の行動パターンは、大きく2通り。
PPAP:想像ばかりで、動き出さない「俺が本気出したらスゴイよ?」パターン
DDDD:計画するより本能のままに行動したい! 猪突猛進の無計画パターン
こうならないように注意しましょう!
シゴトができない人は「PPAP」の罠にハマっていた…〜PDCAできないダメパターン〜
PDCAが回せない原因
PDCAが出来ない原因として、「そもそも、何をどうしたら良いのかがわからない」というものがあります。
私が以前相談に乗った起業家Aさんについてお話しますね。
その方はPDCAしやすいような特殊な手帳を使っていたのですね。
今色々な手帳がありますよね。私も過去にその手の手帳を使おうとして断念した側の人間なのです……。
今思えば、私は手帳を使えなかったというよりは、手帳を使いこなすためのPDCAのやり方を知らなかったんだ、ということにAさんとの話で気づきました。
PDCAでやりがちな失敗
AさんはP(計画)に「今日のスケジュール」を書いていました。
D(実行)の部分には「やったこと」を書いていました。
そして……C(検証)とA(改善)には「何を書いたら良いのかわからない!」とのことでした。
確かに、私も同じ悩みを抱えていました。
私がこの悩みの原因がわかったのは、「逆算思考」という戦略を考える方法を身に着けてからでした。
Aさんの問題点はまず、「スケジュール」と「ダンドリ」の違いが分かっていないところにあります。
PDCAのやり方
Plan(計画)の考え方
P(計画)に「スケジュール(やること)」を書いちゃダメなんです。
では何を書くのか? それは「目標」です。
しかもその日の目標ではなく、1ヶ月の目標、あるいは数ヶ月後の目標です。
(イメージできる人は、1年とか3年後とかの目標も立てられると尚良いですね)
1日のスケジュールは気分や外せない用事で決めるのではなく、「目標に到達するための道のりの一部」という認識で作ります。
目標があるからそのゴールに向かってちゃんと前進しているのかを検証し、改善していくことができるのです。
Plan(計画)の例
例えば、「ブログからの集客流入を増やしたい」とします。
そこで「半年でブログの全体アクセスが1万回/月を達成」という目標を立てます。
P(計画)には、目標を達成するために必要な「手段」を書き出します。
1記事平均100アクセスと考えて、100記事が必要だと「仮説(予想)」を立てます。
必要な手段はあくまでも「仮説」なので、「Check(検証)」段階で見直しながら進めていきます。
なので、あまり計画段階で、手段があっているかどうかを深く考察する必要はありません。
大事なことは、「手段」を具体的にしていくことです。
※ 目標立てられても多くの人が具体策を出さない。だから「行動(Do)」がわからず、立てた目標が達成できないのです。
半年で100記事を増やすためには、ひと月15〜16記事、つまり2日に1記事ペースで書くことになりますね。
明確なPlan(計画)を立てるための5W1H
「手段」を5W1Hの軸で出していくと、抜け漏れを防ぎ、より具体的にしていくことができます。
①何をする?(What)
・検索を狙った記事を100個書く
②なぜ?(Why?)
・良質な記事を増やすことで検索されやすくなる
③誰に?(Who?)
・自分のメインのターゲットである30代女性に向けて
④いつ?(When?)
・お風呂を出たあと2時間、休みの日の午前中
⑤どこで?(Where?)
・自宅PC
⑥どうやって?(How?)
・キーワードを決めて、メモする。
・見出し(アウトライン)を決める。
・現在検索されている記事を調べる。
・5,000〜10,000文字の記事を書く。
・2日に1記事ペース(平日1〜2記事、休日2記事)で更新する。
というような具合に書き出します。
Do(実行)の考え方
「ゴール(期限)」が決まると、スケジュールの立て方も、変わってくるはずです。
漫然と「ブログを頑張ってみよう」と思っているときは、今日の予定を書き込み、空いた時間にブログをやろう、という具合に優先順位が下がり気味です。
Plan(計画)の段階で、「ゴール(期限)」が決まったことで、達成すべき「具体的な行動目標」ができましたね。
1週間に4記事書けなかったら、目標達成のための行動ラインを下回るので、より「やらねばならない」という気持ちがわいてきますね。
すると「今週4記事を書き終えるために、どこに執筆時間を入れられるか」という思考で、予定を立てることができるようになるはずです。
Do(実行)の記録方法
Do(実行)は、やると決めたことが出来たのかどうかを書き込んでいきます。
そうなるとCheck(検証)とAction(改善)にも書くことが出てきます。
「やったこと」は、何でもかんでもネタ(資産)になりますから。
「やりたいけど、やらなかった」は人生を変えることはありませんからね。
Check(検証)の考え方
Checkは、Plan(計画)で立てた仮説を「検証」する段階です。
検証は、以下の3つの軸で見ていきます。
- やったらうまくいったこと
- やったけど計画通りいかなかったこと
- やれなかったこと
そのときに量、質、スピード、コストなどの視点で、どうしたら改善できるだろうか? と仮説を立てることが大事です。
「◯◯が出来た」、「□□はできなかった」というようなCheckに何の意味もありません。
「で、どうする?」までを考えるのが、C(検証)です。
3つの検証軸
・やったらうまくいったこと
→もっと上手くやれる方法はないだろうか?
・やったけど計画通りすすまなかったこと
→どうしたら計画通りできるようになるだろうか?
・やらなかったこと
→なぜやると決めたのにやらなかったのか?
どうしたらできるのか?
どんなタイミングでCheck(検証)する?
あなたが立てた「具体的行動目標」が可能かどうか、また効果的かどうかを判断するための項目なので、毎日、あるいは数日でCheckが入るようになるでしょう。
「PDCAは、回転が遅く時代遅れだ」という意見がありますが、それはPlan(計画)をすべて実行していたら、遅すぎます。
例えば、半年で100記事増やす計画だとしても、チェックするのは「日々の行動」です。
個人の仕事管理にPDCAを活かすためには、あまり枠に囚われすぎず、「仮説」と「検証」の繰り返しだと考えればよいでしょう。
完ぺきにできたなら、満足せずに次のコトを考える
「今日は完璧にやるべきことができた!」という人は、はなまる!! と、いいたいところですが、「もっと出来たのでは?」と一旦考えるべきです。
無理かも……と思っていたけど、やりきった! なら素晴らしいですが、できる範囲のことをただやっただけでは、改善していくことはありません。
やらなかったことばかりなら、「そもそも」の計画を見直す
逆に、「やらなかった」ばかりでも、自分を責める必要はありません。
そもそも計画が破綻している可能があります。
たとえば、売れる商品がないのに「売り上げ50万円目指します!」と考えても、無理な話です。
そういう人はまずは、「商品づくり」そのものを目標にしなければなりません。
無理難題な計画を立ててしまう場合。
多くの場合、具体策まで落とし込めていないことにあります。
Plan(計画)の段階に戻り、5W1Hに当てはめながら、「やれそう!」という気持ちが起きてくるまで具体的にしていきましょう。
どうしても時間がとれない場合は、代替案や効率化できないか模索し、それでも不可能であれば、作業量を減らし、期限を延ばすことを検討しましょう。
実例:半年で100記事を増やすという目標の場合
では、実例に合わせてC(検証)の例を書きますね。
半年で100記事を増やす
→そのために1週間で4記事を執筆する。
・やったらうまくいったこと
→休日に2記事を増やすことができた。
平日分の下調べも休日中にやっておこう。
・やったけど計画通りすすまなかったこと
→平日は、疲れで執筆が進まない日があった。
休日にネタ出しをして、軽めの内容を平日に回そう。
・やらなかったこと
→現在検索されている記事調べを怠った。
休日にネタ出しをして、会社までの移動時間を使って下調べを行おう。
このように検証し、新たな仮説を立てたら、最後A(改善)です。
Action(改善)の考え方
C(検証)で仮説を立てている時点で、ある程度改善プランは見ています。
しかし、Aで大事なのは「改善する行動を決める!」ということ。
結局、改善プランは絞って、優先順位を決めないと動けません。
動けなければ、PDCAというサイクルは回り出さない
A(改善)は「実際にやると決めること!」
実例:A(改善)として「何をする?」
先程の例で言えば、
A(改善)
→休日に平日分の下調べをする。
→集中する時間を決めて、何分かかるか測りながら実践する。
そして、そのやると決めたことを組み込んで、新たなP(計画)を立てていきます。
ざっと説明しましたが、結構PDCAを身につけるの難しいんですよね。
PDCAを回す時にPから躓く人が非常に多いです。
Pは結構ロジカルなものなので、ロジカルシンキングできないと出来ないんですよね。
とは言え、ただの理論的な数値管理だけでもうまくいきません。
感覚と理論の絶妙なバランスが必要なので、PDCA回すにもPDCAが必要なわけです。(笑)
コツを掴めるまでは「正しい訓練」が必要です。
ですが、PDCAほどにコツコツと確実によくなる仕組みは他にありません。
自分にはまだ早いと思っているうちはいつまでも変わらない
自分で勝手に「まだ早いんじゃないか……」と考えて、インプットに走る人はいつまでも変わらない傾向があります。
今の自分の心地よいところ(コンフォートゾーン)に、い続けたいだけですから。
「自信がない…」「こんなんじゃ満足させられない…」
その裏には、「ダメなやつと思われたくない」という本心が隠されています。
失敗って怖いですよね。
私も完璧主義の傾向が強いので、結構ウダウダ言ってやらないことが多かったので、その気持は良くわかります。
ですが、最後に自分を動かすのは他の誰でもなく、自分自身です。
成長はし続けるものなので、インプットは大事です。
むしろどんなに達人になっても、インプットや練習、稽古を怠った人間は衰退します。
インプットもしつつアウトプットもしていく。
今できるレベルでどんどんアウトプットしていく。
玉磨かざれば光なし
どんなに良い宝石(才能)でも、磨かなければ(努力しなければ)、その価値は発揮されないということですが、磨くというのはただのインプットではありません。
磨くとは、擦れ合うこと。他のモノとの摩擦です。
本当に「磨く」という行為はアウトプットして、反応をもらって初めて行われるものです。
あなたにとって私との出会いが、良い意味での「摩擦」になれば幸いです。
ゴールを決めないから迷う
PDCAが上手く出来ない原因は、目標(ゴール)設定をしていない人が多いからということをお伝えしました。
バスケットボールでも、サッカーでも、マラソンにも「ゴール」があります。
もしゴールがなかったら? 迷いますよね。
むしろ「あれ?何やってるんだろう?」と思うはずです。
ゴールのないマラソンなんて辛いだけですよ。
「やりきった!!」という気持ちにいつまでもなれない。
たとえ、フルマラソンなのに10キロのところでリタイアしちゃったとしても、約4分の1は走ることができたと明確に現在地が分かるじゃない?
やれたこととやれなかったことを明確に知ることができるから、改善して次に進めるんです。
ビジネスにおけるゴールは人それぞれですね。
だからこそ
これで行こう! これにする!
と、ゴールを決められた人が、次に進めるんです。
ビジネスのコンセプトを決めることはお客さんに提供する目標を明確にすることでもあります。
まずは自分のビジネスの明確な方向性を創っていきましょう!