こんにちは、「ゆう」です。
個人で事業をすすめていく時に、「メルマガをやりましょう!」「LINEをやりましょう!」というような情報を目にすることがあると思います。
「やったほうがいい!」と言われているけど、なんでやったほうがいいの?
そして、やるなら何をやればいいの?
そんな疑問にこの記事ではお答えしていきます。
この記事で話しているLINEは個人が使っている一般的なLINEではなく、正式には「LINE公式アカウント」というビジネス用のLINEのことです。(長いのでここではシンプルに「LINE」と表記しています。)
LINE公式アカウントは登録者に一斉にメッセージが送れたり、自動で応答できたり、事業ごとに複数アカウントが作れて自分のプライベートアカウントは知られることなく運営できたりする上に「無料」から始めることができるので、今では個人事業主の人も取り入れている人が多いツールです。
そもそもなんでメルマガやLINEが必要なの?
メルマガかLINEという比較に入る前に、そもそもなぜこの2つが話題に出るのかをお話していきます。
これらの2つとも、集客やWEBマーケティングという分野において「リスト獲得」という目的を持っています。
リストとは、古い言葉で言えば「顧客台帳」のこと。つまり、個人の連絡先です。
メルマガもLINEも、関心度の高い個人へメッセージを直接的に送ることができるツールです。
関心度の高い個人に直接連絡することで、好反応が得られます。
(これを使った集客手法を、ダイレクト・レスポンス・マーケティングといいます)
「え? 個人への連絡ならSNSのメッセンジャーとか、DMでもできるじゃん?」と思った方もいるでしょう。
確かに、本当に一人ひとりとの密な連絡ならば、メッセンジャーを使ってもできます。
メルマガ&LINEとSNSやブログ、YouTubeの役割の違い
メルマガやLINEの必要性は「直接的なメッセージ」だけではありません。
- 個人宛のメッセージを「一斉に」送れる
- 一斉に送ったメッセージに対して、相手側は個別に誰にも見られることなく返事が出せる
- SNSやブログに比べて、届けたいメッセージを直ぐに見てもらえる確率が高い
- わざわざ登録してくれている人なので関心度が高い
というようなSNS、ブログ、YouTubeなどとは違ったメリットがあります。
確かに、機能を一つ一つ見ていくと、別のツールでも代用できることもありますが、「関心度が高い人を集めて、その人達だけに届けたい有益な情報を届けられる」というのは大きなメリットなんです。
特に、WEBで集客する場合は、SNS、ブログ、YouTubeなどでまずは知ってもらい、「深く関わるためには、メルマガやLINEに登録してもらう」という段階を踏んだほうがうまくいきます。
というのも、SNSやブログ、YouTubeなど不特定多数人が見るメディアは、常に色んな人の目にさらされています。
SNSやブログ、YouTubeはエンタメが好まれる
SNSやブログ、YouTubeなどの大衆向けのメディアでは
- エンタメ要素の高いものが好まれる
- 通りすがりの人が批判的な勘違いをしていく
- 真面目な投稿はスルーされ、メディア拡散の足を引っ張る
というような状況になります。
つまり、SNSなどは「面白い」「ライトに交流する」というのが求められています。
あまりに真剣に商品やサービスの話をしていると引かれるし「売り込まれてる……!」と感じて人は離れていきます。
まずは、お互い楽しみながら人と関わる。それがSNSやYouTubeなどの不特定多数の見るオープンなメディアです。
メルマガやLINEだから伝わることがある
それに対して、「登録した人だけが見られる」というクローズドなツールであるメルマガやLINEでは、真剣な方や悩みを抱えている方、もっと深く知りたい! と思っている方なので、そういう人に対しては真剣に向き合ってあげるのがいいですよね。
発信者側からすれば「一斉配信」かもしれませんが、読者からすれば「自分だけに届けられたメッセージ」のような感覚で、その文章を受取りときには真剣に返信してくれたりします。あなたにしか見えないからこそ心情を語ってくれたりします。
ツールの仕組みを理解すれば、SNSやブログ、YouTubeだけでなく、メルマガやLINEも必要な理由がわかってきますね!
メルマガやLINEは「関心度が高い人を集めて、その人達だけに届けたい有益な情報を届けられる」ツールということを覚えておきましょう。
ではいよいよ、ここまでセットで話されてきたメルマガとLINEの違いについてお話します。
メルマガはもう古い?LINEの方が良い?
メルマガとLINEが比較に出される時に、こんなことがよく言われます。
LINE推奨派の意見
「メルマガはもう古い。誰も読んでない」
「メルマガは全然届かなくなっている」
じゃあ今はLINEなのか? と思いますが、一方でメルマガ派の人もいます。
メルマガ推奨派の意見
「LINEのお客さんは質が悪い」
「メルマガを読んでくれている人のほうが、購買意欲が高い」
「LINEはアカウントが使えなくなったら、連絡できなくなる」
というような意見があります。
……さて、ではどっちがいいのか?
ぶっちゃけ、「どっちも正解」なんですよね。
そもそも、物事にはメリットとデメリットは表裏一体なので、どの側面から見ても完璧なものってほとんどないんですよね。
(例えば、すべての要望に応えた超多機能ツールがあったとしても、それはそれで多機能すぎて使いづらい・難しいというデメリットがあったりします。)
なので、どっちがいいのか? と比べるのではなく、両方のメリット・デメリットを正しく理解して、用途に合わせて使い方を選ぶ。場合によっては、両方を使い分けるということが重要なのです。
では、それぞれの特徴(メリット・デメリット)を見ていきましょう!
メルマガは古き良き「代わりのない」連絡手段
メルマガの最も大きな特徴は「メールアドレスを登録してもらうこと」です。
このデメリットとして
- メールなんていまどき見ない
- 迷惑メール扱いされやすく見つけてもらえない
- 登録がめんどくさい
というものが上げられます。
しかし、2021年現時点において、「メールアドレス」に代わる「ツールに依存しないで、ほとんどの人とやり取りできる共通の連絡手段」はありません。
実際に2021年のモバイル社会白書によると
携帯電話,パソコンによるコンテンツやアプリケーションの利用状況(複数回答)
スマホやパソコンを使う用途として、8割が電子メールと回答しています。
メールはアカウント削除トラブルに強い
どういうことかと言うと、TwitterやFacebook、Instagramのメッセンジャー、LINEのなど個人に連絡する手段はいくつもありますが、「そのサービスのアカウントが消えたら、もう連絡が取れなくなる」ものなのです。
Twitterで仲良くやり取りしていた人と、もしTwitterでしか繋がっていなければ、Twitterをやめてしまったらもう連絡が取れません。
意図的にやめてしまったときだけでなく、「間違えて消してしまった」とかのアクシデントでも連絡手段を失ってしまいます。
LINEも機種変更をしたときなんかに元々のアカウント情報を忘れてしまったり、セキュリティの関係で移行にミスってアカウントが使えなくなるなんてことはよくあります。
また、TwitterやFacebookなどの「サービス依存」のツールの場合、そのルール違反を犯したりするとアカウントを「消される」ということもあります。
(たまに何もしていないのに違反しているといわれる冤罪的なものもある)
もしそうなってしまったら、もう連絡できなくなってしまうのです。
一方でメールアドレスを知っていると、最近はあまりメールアドレスを頻繁に変える人もいないので、仮に自分側にシステムトラブルがあったとしても、メールアドレスリストを保管しておけば、またリストの方々に連絡することができます。
最近はスパムメールも多いことから、セキュリティが強まってしまったので、宣伝メールは「迷惑メールボックス」に入れらてしまうことも非常に多いです。その点はめちゃくちゃ困りますが、そのデメリットがあってもメールはまだまだ強いです。
キャリアメールアドレスにご注意
キャリアメールとは、Docomo、au、Softbankなどの携帯会社のメールアドレスのことです。
今では、キャリアメールアドレスは使っていない人も、そもそも格安スマホなのでキャリアメールアドレスを持っていない人もいますが、ネットが苦手な主婦層とかはまだ使っていたりします。
キャリアメールアドレスは「迷惑メールボックス」という機能がなく、怪しいと思われたメールは相手に届く前に「削除」されます。
Gmail、yahooとかのメールアドレスであれば、受信ボックスになくても「迷惑メールボックス」には届いているので、そちらを見てもらえればメールを見つけ出すことができますが、キャリアメールの場合はそもそも「届かない」ので、メルマガを登録して貰う場合はキャリアメールはやめてもらいましょう。
もちろん、これを読んでいるあなた自身もキャリアメールは今後はなるべく使わないようにしていきましょう!
※ キャリアメール以外にも、Appleのメールアドレスもメールが届かない可能性が高いので、@icloud.com、@me.com、 @mac.comも注意です。
メールは検索、ボックス分け、など情報を整理して保管できる
他にもメールには、受信するメールボックスを分けて保管したり、メール内を検索して探したい情報を見つけたりと「情報を整理して保管しておく」ということにも長けています。
また、発信側の設定次第ですが、登録した人に1通目から決まった順番で決まったタイミングで送ることのできる「ステップメール」や、申込みフォームなどと連動させた決済やお知らせメールなどの配信も行えるので、「情報発信から集客、販売、決済」を一通り行うことができたりもします。
ちなみに広げ屋のメルマガで使っているメルマガ配信サービスは「MyASP(マイスピー)」というサービスです。
マイスピーは、基本的なメールマガジンやステップメール機能だけでなく、「簡易会員サイト」が作れたり、「オンラインコンテンツ販売」に長けていたりして、超多機能なので、おすすめです。
メルマガサービスは山程あり、価格もピンきり
広げ屋が使っているマイスピーは、プランにもよりますが、月額1万円程かかります。
ちゃんと売上があがり続けているならば、10,000円は安い投資ですが、収入が見込めない段階での月額1万円という大きな「固定費」はかなり痛いです。
メルマガサービスには様々なものがあります。
月額がもっと安くて機能が少ないものや、コミュニティ機能があるもの、従量課金制で使っただけ支払うもの、機能も値段もまちまちなので、自分の目的にあったものを使うようにしてくださいね!
オンラインコンテンツ販売まで視野に入れている場合は「MyASPマイスピー」のスタンダードプラン(11,000円/月)がおすすめです。
ただ、まずは「ファンづくりから」という場合は、いきなり有料でメルマガをやり始める必要はありません。
メルマガは基本有料(無料のサービスやプランもありますが)なので、完全に無料で始められるLINE公式アカウントからまずは初めてみるのもおすすめです。
LINEは世代問わず使われている無料のメッセンジャーツール
今の時代老若男女問わずスマホに必ず入っているアプリと言っても過言ではない「LINE」。
今となっては、孫とテレビ通話したいおじいちゃんおばあちゃんもアプリを入れてLINEの通話だけはできるなんてこともあります。
そんな全世代が使っているメッセンジャーアプリだからこそのメリットもあればデメリットもあります。
みんなが使っているからみんなが見てくれる……のか?
よくLINEで情報発信するメリットとしてこのようなことが言われます。
「LINEはみんなが使っているから見てもらえる確率が高い」
確かに、さきほどのメルマガのデメリット「迷惑メール行き」と比較すれば、勝手に迷惑メールに入ることもなく、アプリの通知で気づいてもらえる可能性もあります。
そういう意味では、「目に留まる確率」は高いです。
しかし、「目に留まる」というのは逆に言えば、あまりにも頻繁だと「ウザがられる」可能性も高いです。
LINEは友達や家族など、比較的「親しい人」と連絡をとるツールとして使われています。また、お店のLINEとかも懇意にしているところからの情報は好意的に受け取ってもらえたりしますし、気軽なやり取りができるのも魅力です。
でもだからこそ、「知らない人からのつまらない情報」は煙たがられる可能性が高いのです。
親しい人からの連絡かと思って通知を見たら、良くわからない人からのメッセージだった……こちらは何気なく送っているつもりでも、そのように思われたら「ブロック」されてしまいます。(LINEはメルマガのように登録解除ではなく、「ブロック」で通知を解除します)
なので、「目につく」からこそ送る内容は気をつけないといけないのです。
LINEのメッセージが従量課金の理由
LINE公式アカウントは「無料」から始めることができます。
そして、使える機能についても無料でも十分すぎるほどに機能が備わっています。
例えば、通常のLINEのような個別のメッセージのやり取りや、自動応答メッセージによるやり取りは「完全無料」で行うことができます。
そのため、リピーターのお客さんと頻繁に連絡をする。とかでもいくら使っても無料なので、そのため顧客とのやりとりをするツールとして使うのも一つの使い方です。(相手もメールを送るよりもやりやすいですからね)
では有料だと何が違うのか?
それはメルマガのような「一斉配信メッセージ」を送れる数に違いがあります。
無料プランだと、月に「1000通」しか送れません。
つまり、LINEのお友達が100人いたら、10回しかメッセージを送れないのです。
300人なら3回程度です。
月5000円のライトプランだと「15000通」です。
お友達1000人いても月に15回、2日に1回はメッセージを送れる計算になります。
もし毎日送りたかったら? 15000通を超える場合は「1通につき5円」かかります。
つまり、1000人に毎日メッセージを送ったら、30000通/月ですよね。
ということは、15000通分は月額の5000円で、残りの15000通は1通5円なので、75000円。
合計で月に80000円です。恐ろしいですね…
※ちなみに更に上のスタンダードプランは月額15000円で、45000通まで送れますので、もし30000通送るなら、スタンダードプランにしてしまったほうが安いですね。
そんな感じで、どのプランだとしても、一定数のメッセージ数以上は従量課金制になっており、かなりの費用がかかるのです。
メルマガなんかは1日に何通送っても、月の費用が変わらないものが多いですが、LINEはそこまで頻繁に一斉配信メッセージは現実的に送れません。
なぜ、このような仕組みになっているのか?
それは実は「一斉配信メッセージを頻繁に送ること」は推奨されていないからです。
つまり、「頻繁に一斉配信メッセージが送られてくると嫌がられる」ということ。
これはLINEのマーケティング担当者が数年かけて計測してきたことから結果が出ているそうです。
従量課金ということを聞くと、今までメルマガをやっていた人は「なんだよ。メルマガみたいにバンバン送れないじゃん! 使えないな」と思う方もいるのですが、実際のところは「メルマガ」とは情報発信の根本が違うということです。
- 一斉配信は程々にする
- お得意様との親密なやり取りに使う
- LINE公式アカウントの機能をフルに使って、相手が情報を自ら取りに行ける状態を作る。
こういうようなことを心がけてみてください。
LINEでメルマガみたいなステップメール配信はできるの?
LINEはメルマガと同じような位置づけですが、「一斉配信メッセージに送信制限がある」ということが大きな違いなのと、もう一つは「ステップメール」という機能の部分になります。
例えば、メルマガだと、「7日間メールレッスン」とか「21日間習慣作り講座」などというように、通常のメルマガとは別登録で、登録者に特定のメールを1通目から順番に送ることができます。
「ステップメール」という機能なのですが、2021年現在のLINE公式アカウントだと「ちょっとしたステップメール機能」しかありません。(2021年に実装されました)
例えば、LINEではこんな事ができます。
例1:「LINE登録後」に3日後に男性だけに特定のメッセージを送る。
例2:「LINE登録後」に5日後に30代だけに特定のメッセージを送る。
などです。
ただ、「登録」とセットのため、メルマガのステップメールのように同じ人にいろんな「●日間メールレッスン」みたいなものを送るのは難しいので、今までメルマガで「ステップメール」を使っていた人からすると同じようには使えないと感じてしまうものです。
Lステップっていいの?
LINEに超多機能な「ステップメール」機能を実装することができるサービスがあります。それが「Lステップ」です。
Lステップを使うと、単純な7日間メッセージとかだけでなく、もっと多機能な情報を届けることができます。
ただし、LINEとは別のサービスを+で契約するために、毎月のコストがかなりかかります。
例えば、Lステップの「スタートプラン」はLINEの無料プランと連動した1000通までのプランですが、月額2980円かかります。
ステップ配信はかなりのメッセージを配信することになるので、1000通でのLステップ導入はあまり現実的では有りません。
そうなると、LINE公式アカウントの「ライトプラン(15000通)」とLステップの「スタンダードプラン(15000通)」を使って運用していくのが個人事業主規模だと現実的な使い方なのですが……
ライトプラン(5,000円)+Lステップスタンダードプラン(21,780円)=計26,780円
Lステップを導入すると月に約3万円弱の固定費がかかることになります。
(ちなみに、一番上のプラン同士だと15,000円+32,780円=47,780円です。)
これを使うことで、毎月コンスタントに経費に見合う売上が作れるならばいいのですが、毎月約30,000円の固定費はかなり大きいですよね。
導入すればとても大きな力になりますが、導入するならば
- ある程度十分な収益見込み
- 「Lステップ」を使いこなす知識・スキル
- 毎月コンスタントに新規LINE登録者が増える仕組み
などが必要不可欠です。
駆け出しの個人事業主は「みんなが良いと言うから」くらいの理由では手を出さない方がいいですね。
【結論】結局のところメルマガとLINEどっちがいいの?
さて、一つ一つのメリット・デメリットを見てきました。
比較して見てみれば、一概には「こちらがいい」と断言はできないことがわかったかと思います。
ただし、それぞれのメリット・デメリットを見比べていくことで、自分にあった判断ができるようになってくるかと思います。
その上で、広げ屋的な判断をするとするならば、次のような形になります。
- もし、メルマガもLINEどっちもまだやっていないならば、まずは無料で始められるLINEからスタートしましょう。
- LINEの一斉配信は、月に数回〜10数回程度。
- LINEでは個別のやり取りや、「登録者自身が自ら動く」仕組みを作りをメインに行う。
- メルマガはオンラインコンテンツ販売には優秀なので、オンラインコンテンツ販売を視野に入れたら導入
- またお客さんの年齢層が高かったり、普段からメールをチェックするような人の場合は、最初からメルマガを視野に入れる。
- Lステップなど拡張系のサービスは使いこなせれば優秀だが、固定費がかなりかかるので収益と相談する。
というような結論です。
メルマガやLINEを始める前に…
さて、ここまでメルマガやLINEについて見てきましたが、これらのツールはどちらも「クローズド」なツールです。
つまり、「登録してくれる人」がいなければ始まりません。
なので、メルマガやLINEを始める前から、「登録してくれる人」がコンスタントに現れるような全体設計が必要になります。
そのためには、広告やSNS、ブログ、YouTube、人脈を活用するなどの活動も必須になりますので、そちらも併せて考えてみてくださいね!
LINEやメルマガの始め方などの詳しい話は、ぜひ広げ屋にご相談くださいませ。
LINE登録後、相談がある旨お伝え下さい。