年代によっても欲しいものが違う!?
こんにちは、USPデザイナー畠山勇一です。
前回、同じ40代コンサバ・大人カジュアル系の女性誌でも
ターゲットとなる読者が変わると使う言葉が違うというお話をしました。
「プチプラ」VS「女っぷり」アラフォー女性の戦い
▶https://positioning-letter-writing.com/?p=1704
全ては価値観のはなしなので、どちらがいいとか悪いではありません。
大事なことは、ターゲットとなるペルソナは誰なのか?ということなのです。
今回は「30代」VS「40代」での違いを見ていきます。
同じ「大人カジュアル」の女性誌でも…
女性向けのファッション誌は価値観やライフスタイル、
収入や趣味嗜好によって求める服が微妙に違うので
本当に数多くあります。
「大人カジュアル」
といっても
30代が好むファッションと
40代が好むファッションは
若干の違いがでてきますよね。
服の事は私はわからないし、
イメージコンサルタントの方にその分野の分析は
おまかせするとして、
私は使われている「言葉」や
「売り方」の部分で比較していきます。
「姉妹誌」という売り方
女性のファッションは年代によって
どんどん変化していきます。
「もうこの服は着れないな〜」
なんて数年前の服を見て思うことが
あるのではないでしょうか?
体型の変化、流行だけでなく、
単純に「着れる年代」
というものもありますよね。
なので、趣味嗜好の変化もそうですが、
年齢ともに読む雑誌も変わっていきます。
そこでせっかく読者になってくれた人が
ファン離れしないように、
「姉妹誌」と呼ばれるものがあります。
同じ出版社からでている
ターゲット年代が違う本ですね。
CanCamとAneCanが有名ですね。
趣味嗜好に劇的な変化でもない限り、
同じようなテイスト
(で、年齢にふさわしい格好)をしたいと
考えるものです。
そのときにその雑誌の役目は追えるのですが、
「出版社」としてはせっかくのファン読者を
逃したくはないものです。
なので、姉妹誌という発想が生まれます。
姉妹誌だと、価値観が非常に近いので、
単純に年代の違いによる「言葉選び」の変化を
比較しやすいですね。
今回は宝島社の
30代向け雑誌「InRed」と
40代向け雑誌「GLOW」を
比較してみました。
特集を見比べてみました。
「InRed」と「GLOW」は
2つとも「大人カジュアル・大人フェミニン」
というカテゴリーです。
紹介文は次のように書かれていました。
▼「InRed」
可愛い大人女子が選ぶ「上質&カジュアル」30代向け女性誌
▼「GLOW」
ツヤっと輝く、大人女子力!40代女性向けファッション誌。
面白いですね。
これらの雑誌の共通項は
「大人女子」という言葉です。
「女性」ではなく「大人女子」
これはフェミニンという
「可愛らしさ」を
テーマにしているからこその
言葉選びなのでしょうね。
この2つの雑誌の理想像の共通が
共通していることはわかります。
しかも、なんと!
カバーモデルが両方共「吉田羊」さん!
1974年生まれの43歳の方です。
30代向け雑誌 InRedにも登場するところが
「10年後あんな風になりたい」
と思わせているのでしょうね。
では、2017年の7月号の
表紙の言葉で比較してみます。
「すらり!」VS「ゆるっと」
▼「InRed」
すらり!が叶う30代に似合う脚長パンツ
ぺたんこ靴でも頼れるハイウエスト、ガッチリ体格はとろみ素材、デニムはちょい太ストレート、チノパンは股上深めのフルレングス…
▼「GLOW」
夏からは頑張らないオシャレ!「ゆるっと、きれい」が大人です。
ラクチンワイドパンツ、ゆるひらスカート、涼やかワンピ、こなれたフラット靴、疲れない軽バッグ、etc.
同じ6月の雑誌ですが、
特集として取り上げている
内容が全く異なります。
30代はまだまだ頑張ってスタイルよく魅せたい!
というのが感じられる反面、
40代は頑張らないで、今の自分を受け入れよう!
というようなメッセージを感じます。
メイクにも違いが!?
ファッション誌はメイクのことも
書かれているのですが、
InRedは
メイク崩れをささっとお直し
お疲れ顔を回避せよ!
GLOWは
夏の崩れないメイク&ふんわりヘア
とのことで、
30代は崩れたらささっと直せることを謳い
40代にはそもそも「崩れない」と謳う。
そんな違いが見受けられます。
どちらも付録が魅力です
さて、宝島社の女性誌は「付録」がいつも魅力的です。
InRedは
リトルミィのトートと
ミムラねえさんの保冷ポーチ
対して
GLOWは
イタリアを代表するブランド
「ロベルタ ディ カメリーノ」
のトート&ポーチ&クリーナー
同じ、トート&ポーチのセットですが、
キャクターおしか
ブランドおしかで
若干変わりますね。
対象にしている人が変われば、キーワードが変わる
まとめにはいりましょう。
同じ「大人カジュアル・大人フェミニン」
と謳い、姉妹雑誌でありながら
年代によって使う言葉が変わります。
悩みや願望が同じワケがないのです。
では、あなたのビジネスは
どんな人が対象でしょうか?
「20〜50代の女性!」
みたいに広く謳ってないですか?
そのままだと、「選ばれない」ですよ!
対象のお客様が違えば、
「キーワード」が全く異なってくるのです。
さて、
あなたのお客様に届けたい
あなたの商品が魅せる
「キーワード」はなんでしょうか?(^^)
ぜひ考えてみてくださいね!
追伸:年代によって変わる雑誌の危険性
そう言えば昔、私は、
「小学一年生」という
小学館の出す雑誌を読んでいました。
そして、当然この雑誌は
「小学二年生」「小学三年生」とつづき
六年生まであります。
ですが!
2009年以降次々と休刊となりました。
今は「小学一年生」だけが続いています。
この理由は、
まず繰り上げ式の場合一番最初の読者よりも
二番目以降の読者の方が必然的に低くなります。
この手の一年ごとの年代区切りは、
ニッチすぎる上に、
学習用テキストのような
「必要性」もないため、離脱者は多い上に、
途中から読み始める人もいないのです。
しかもそれが六段階です。
どんどん読者がいなくなるのは目に見えますね。
そのため
もっとも売れている小学一年生を残して、
他のは休館となりました。
その代わり
「全学年向け」ということで
小学8年生が2017年に
創刊されました。
電卓とかのデジタル表示だと「8」は
全部を使って表示しますよね。
だから「8はどんな数字にもなれる」という意味で
全学年向けの小学8年生なのだそうです。
こうやって、
ニッチすぎる場合は
逆に統合するのも
「費用対効果」を考えるなら
大手の逃げ道ではありますね。
個人ビジネスはこういう必要がないですけどね。
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